三島移住記録01 -穴めぐり-
そうだ穴に入ろう
太古の火山活動で流れ出した溶岩によって作られた洞窟が三島から少し行った箇所に点在しており,見学することができます.
最近は非日常を求めて穴をめぐっているのでその記録を写真とともに残しておこうと思います.
穴全般に言えるのですが,とても涼しいので夏場はこの中でリモートワークしたくなります.
駒門風穴
その中でも有名な洞窟が富士岡駅が最寄りの駒門風穴です.
多分この周辺では一番有名で巨大な穴です.
天然記念物として一応管理されているので受付があり,大人は300円.
全長約291mくらいあるそうですが,途中で立ち入り禁止の場所があり引き返す必要があるので,大体20分くらいあれば行って帰ってこれる感じです.
水が天井からボッタボタ滴っているのでカメラとか濡らしたくないものがあるなら注意する必要ありです.
照明もそこそこ焚かれているので雰囲気を崩さないほどには明るいので,足元をよく見て注意深く進めば転ぶことはなさそうだけど,無限にツルッツルしてるのでやっぱり注意が必要です.
岩波風穴
住宅地に囲まれた空き地の中にあり,地面にポッカリ空いてる穴です.
受付もないし,ただ梯子がかかっているだけ...
入って出てこれなくなったら誰も見つけてくれなさそうな感じ
当然誰も管理してないので,草は伸び放題で蜘蛛の巣が入り口を塞いでいます.
もちろん中に降りると明かりはないですが,目が慣れると少しくらいは見えるようになります.
といっても梯子を降りた先の空間自体は駒門風穴のように広くはなく,むしろ狭い.
奥に続いている穴もわかりませんでした(狭い穴が奥まで続いているそうですが...?
梯子を外れたたら一生地底暮らしだなぁと浅い感想を抱きました.
溶岩隧道「御胎内」
上記で挙げた穴が生優しく見えるそんな穴.
胎内神社と呼ばれる安産祈願の名所の隣にポッカリと空いている穴です.
穴の中は狭すぎて出口に向かうにつれて這いずって行かないといけない箇所があり,まさにそれは産道のよう(記憶ないが)
穴の中に明かりはあるものの光量が圧倒的に足りておらずもはや真っ暗...
受付のおばちゃんに「そんな装備で大丈夫か?」と聞かれるので,頭につけるタイプの懐中電灯を貸してもらった方が良さそう(借りれるらしい
狭さと暗さ的に非日常感を十分味わえるそんな穴でした.
オンライン学会発表(第26回画像センシングシンポジウム:SSII2020) 体験記
先日の6月10日に第26回画像センシングシンポジウム(SSII2020)にて,この時期ならではのオンライン学会発表を初体験したので感想を書き記しておこうと思います.
発表2週間前(くらい)
ショートオーラル発表の資料に音声を吹き込んで提出する必要がありました.
ショートオーラル発表はインタラクティブセッションの直前に各々の研究を簡単に紹介する資料が音声と共に放送されるナイスなやつです.
すぐにできそうな気がして放置していたのですが,音声を吹き込み始めると変な間ができてしまったり,妙に早口になってしまたりして難しかった(会社の昼休みに30分ほどかけて完成した).
共著の先生が音声録音時に入っていたノイズを消して下さって自分の声じゃないかのようになって笑いました.
音声の録音環境に詳しくないので,iPhoneに標準で搭載されているボイスメモを使って録音しました.
発表前日
発表前日までノホホンとしていて,前日にインタラクティブセッションのポータルページに初めてログインしました.
初のオンライン学会なので,ワクワクしてポータルページを開いたところ...あまりの出来の良さに
ポータルサイトの画像(他の人の発表資料が載っているので)は勝手にあげてはいけなさそうなので残念ですが...(この驚き本当に共有したい!)
どんな発表があるのか一目でわかるようなサムネイル(ショートオーラル発表で使った1ページのスライド)や投稿された論文やライブ議論にたどり着くためのリンクが視覚的にわかりやすく配置されていて学会のワクワク感みたいな物が確かにそこにはありました.
むしろ,オフライン学会でよく渡されがちな紙の目録よりは絶対聴講者が情報探しやすそうですし,ワクワク感もあったので良さそうと思いました.
また,発表当日に気づいたことですが,ポータルサイトでは進行中のセッションが赤枠で囲まれるようになっていてこれまたわかりやすかった.
発表当日
僕は学会に論文を投稿した時点では学生でしたが,発表当日は社会人になっていたので会社に学会発表の申請をした上で発表に参加しました.
リモートワーク中に私用外出させていただいて,オンライン学会でインタラクティブセッションに参加し発表したのちリモートワークに戻るというこの時期ならではの貴重な経験をさせていただきました.
インタラクティブセッションではオンライン上で議論部屋を設けられ,制限時間1時間で聴講者に対してスライドやポスターを使って研究を説明したり,インタラクティブに議論します.
僕は発表ではスライド資料を選択しました.これは後から気づいたことですが,ポスター(縦長形式)だと画面から見切れる部分が発生してしまったり,文字が小さくて聴講者から見えないといった問題が発生してよくなかったかも(?)
オンライン上での発表ということでいくつか気づいたことがありました.
聴講者の顔が見えないとつらい!
チャット欄での発言に気付けない
質問を積極的に聴講者に促すと良い
まず,1番目についてですが発表が始まると僕のセッションではパッと見で最終的には40人以上は居たような気がしました.運営からの指示で聴講者はカメラを切ることが決められていたのですが,発表者にとって聴講者の表情が見えないのは1時間のセッションを通して非常に重圧のように感じました.
表情が見えれば...渋い表情をしている人が多いときはもう一度初めから説明をする,わかりみが激しいという表情をしていたら質問を促すなど表情が見えることでインタラクティブな行動の選択肢が増えたんじゃないかと思いました.
ただ,全員がカメラをONにしてしまうと通信回線を圧迫してしまうので今回のようにカメラOFFになったと思うとしょうがないと思いました.
次に2つ目です.発表に気を取られているとやはりチャット欄での発言に気付けなかったなと後から思いました.僕の場合は共著者の先生が適宜チャット欄を監視して拾ってくれたのでとても助かりました...極度感謝感激という感じです.
ただ,声(通話)と文字(チャット)両方を選んで聴講者が発表者に意見や質問が出来ると,オフライン学会のように1人ずつの質問しか出来ないのと違い,オンライン学会だと通話とチャットを併用して並列に質問を飛び交わせることが出来るので盛り上がり待ったなしという感じで面白いと思いました.
最後に,そんなこんなで僕は皆さんの表情が見えないので,とにかくスライド資料を細切れにして話してその都度「質問ないですか!」と聴講者に問いかけることを意識して発表しました.質問がなければ次の説明に移ったり,新しい聴講者が来られている可能性もあるので初めから資料を説明したりしました.
そんなこんなで
オーディエンス賞に選んでいただいてありがとうございました!!
その他気づいたこと
各議論部屋には運営の方が1人ずつ配置されていて当日は不思議に思わなかったのですが...裏方ではこんな感じになってたんですね(運営力凄い).
#SSII2020 ポスターセッションの裏方もお見せします.パソコンとタブレットが並んでいますが,それぞれがポスターの各部屋に紐付いています. 発表者側はポスターの部屋に入るだけで発表に臨めるよう,各部屋の入退室管理やオンライン接続管理は運営側で行っています. pic.twitter.com/gBwN9Gyix9
— SSII (@SSII_PR) June 10, 2020
通研時間と心の余裕
(NAISTを修了したのでNAIST体験記を書いた - 平凡な元高専生の雑記帳)で触れていたように,NAISTでは寮に入寮しながらも,実家が近くにあったので寮に住みつつ実家にも住むといったようなハイブリット居住をしていました.
そんな生活の中で感じたことをツラツラと書き残したいと思います.
まず,寮に住むことのメリットとして
研究室がすぐそこにあり,通研時間はほとんどないに等しいので研究時間が容易に確保できる.
家賃がお安いので経済的負担が減る.
という2つがあるかと思います(生活支援|奈良先端科学技術大学院大学).今回は特に2番目ついては触れません.
1番目について思い返すと,入学した当初は,起きたら直ぐに研究室に向かえるし,眠たくなったら直ぐに寝床に戻れるという生活にとても良さを感じていました.
しかし,そんな生活をしていると次第に鬱憤みたいなのが溜まってきます.同じことの繰り返しで飽きてくるわけですね.
そんな中で,授業は忙しいわ,研究の進退もあいまって心の余裕もなくなってきます.
心の余裕がなくなった時は,心の中を整理整頓できるような時間を作ることが重要で,筆者だと実家から研究室まで通研する中で車の運転時間がその時間でした.
実家から研究室までは車で20分程度かかるので,運転に集中しながらも今日やるべき事やたわいも無い事を考えて心の中を整理整頓していました.
通研の時間帯も変則的で早朝の午前4時や一度寝に帰った後の深夜の午前1時あたり等,変化をつけて自分を飽きさせないようにしていました(飽き性なので).
今振り返ると研究室の直ぐそこに寮があることで研究時間が容易に確保できるのは言葉通りで正しいと思いますが,やたらめったら時間だけを確保してみたところで心の余裕がなければパフォーマンスは下がるだけです.
そんなこんなで,あえて通研時間を取ってみるのも悪くは無いよという話でした(おわり).
大学院生活と競技プログラミング
今回は前回の記事(NAISTを修了したのでNAIST体験記を書いた - 平凡な元高専生の雑記帳)にも触れていた大学院に入学してから始めた競技プログラミング(主にAtcoder)について書きたいと思います.
競技プログラミングについては以前から認識していたがわざわざ始めようと思いませんでした.
その理由としては,
筆者自身が面倒くさがりでわざわざ始めようと思わなかった
プログラミング自体は研究や趣味で使う分には無難に書ける気がするし,別に良いやとどこかで思っていた(高専生だったので...)
この2点が挙げられます.
大学院に入学して,研究室に配属され席に座ると横の席には超強競プロ勢のかがさん(@kagasantwi)がおりました.
今日プロしなさーい(今日から競技プログラミングしなさいの意味)
やりますやります(なんやこれ超めんどくさそう)
当時は,プログラミングの問題を解けるようになるために精進をするという過程があんまり理解できなかった.
そんなこんなで最初の数回コンテストに出て灰色止まりになっている内に研究・授業・就活のトリプルパンチで急激に忙しくなって2018年中は競技プログラミンングを辞めてしまった.また,今と比較するとコンテストの開催頻度が少なかったのも辞めてしまった原因の一つかもしれません(知らんけど).
しかし,2019年に入って1月で就活が終わってしまい,研究テーマ自体も計測機材の不調等からフワッと消えてしまったこともあり急に暇になりました.もちろんミーティングは週1であるので新しく研究テーマを決めて研究自体は進める必要がありましたが...言葉で言い表せないような不毛な時期を過ごして居たと思います(ヒゲも伸び放題で不毛感が体現されていました).
達成感が得られないと誰しも心が荒んでしまうと思います.そんな中で同じく就活を終えていた超強競プロ勢のかがさん(@kagasantwi)が隣におりました.
今日プロしなさーい(今日から競技プログラミングしなさいの意味)
botか?(楽しそうやしもう一度やるか)
再開するとレートが伸び始め茶色に到達しました.
参加すればするほどレートが上がるので謎の達成感が得られ楽しい気分を味わいました(灰~茶なので出るだけでレート上がるのは当然らしい?).
ここら辺では,まだ精進しようという気が一切ありませんでした.
研究で荒んだ心が癒されるのじゃ(ガハハ)
......
調子に乗っていると遂にレートの大暴落が起こりました.酒飲みながらプログラムを書いたら1問も解けなかったのです.
この大暴落を機にまた研究も忙しくなり,競プロ中も思考がまとまらなくなりました.
ただ,この時期には研究は新しいテーマに変更になり(通算2回目の変更),研究の走り出し自体は順調だったので研究生活は上手く行っていました.
しかし,9月頃に学内での進捗報告を控え,研究室内で進捗報告をすると壮大なちゃぶ台返しに遭遇し,心が荒ました.
そんな中で自分の席の正面に超強競プロ勢のかがさん(@kagasantwi)がおりました.
極度今日プロしなさーい(今日から極度精進しなさいの意味)
なんやこれ精進楽しいやん
実際,精進をするとレートが上昇し,やっと精進の楽しさを理解しました.
極度精進継続,極度精進継続,キョキョキョキョ(口癖)
そんなこんなで9月以降は研究の進捗がフラフラし始め,どんどん競プロに傾倒し始めることになります.ここら辺から精進グラフもイカれはじめ,様々な競プロサイトの問題に手を出すようになります.Githubリポジトリもイかれた使い方をしてしまいおかしなことになっています(https://github.com/MikamiTetsuro365/Atcoder).
もちろん研究を諦めた訳ではなく,指導してくださっていた先生に「今,達成感の違いから研究より競プロが楽しいみたいなことになってるんですけど,どうしたら良いんですか」というような悩み相談をする事態に陥ってしまいます.
そんなもの凄く説得力のある言葉を投げかけたせいか,ミーティング外で研究の落とし所の話し合う機会も増え,修士論文の完成及び修士発表に漕ぎ着けることができ,思っていた以上に穏便に全てが終わり,査読ありの学会にも投稿することができました(多分思い詰め過ぎていたのかも).
また,修士発表直前にはAtcoder上で緑色になることができレートはHighestの943を記録しました(クソザコナメクジですが).修了確定した瞬間からレートが下がり始めた.
そんなこんなで超強競プロ勢のかがさん(@kagasantwi)とのやり取りです.
競プロやっといて良かったやろ?
わかりみが激しい
大学院生活で研究の片手間に競技プログラミングをしていなかったら,腐っていたんじゃなかろうかと今から振り返って思います.
また,競技プログラミングをしたおかげで,高専時代で受けた授業で軽んじてしまった「データ構造とアルゴリズム」の内容を思い出し重要性を理解すると共に競技プログラミングを通してプログラムとして書くことでより実践的な形で身につけられました(400~500点の問題も本番解けずとも時間があればまあ解けるようになりました).論理的思考力も鍛えられたんじゃないでしょうか(主観的にはわからないです...)
大学院を3月に修了し社会人になる訳ですが,レート的にはクソザコナメクジですし,競技プログラミングは楽しいと思っているのでこれからも続けていきたいと思う一方で,また何か別のことを始めたいとも思っています.
そんなこんなで,これからの競技プログラミングとの向き合い方はまだ決まっていません.
できれば,今まで解いた問題で考えたこととか理解したことを初心者視点でブログ等で配信できたら良いなとは思っているのですが...というかもう1つ色を上げるためには何か新しい努力を始めないといけないなと思っています(ポンコツなので).
蟻本をもっと読み込めば良かった
NAISTを修了したのでNAIST体験記を書いた
1. はじめに
高専の専攻科から大学院に入院した元高専生が奈良先端科学技術大学院大学での生活の振り返ります.
ただの備忘録的な立ち位置なので,個人的な体験談に基づく感想です.
2. 私について
奈良高専専攻科からスプリングセミナーと呼ばれる2日間の研究体験を経て,推薦でNAISTに入院することができました.
高専では,本科は情報工学科,専攻科は電子情報工学専攻でした.
大学院では、情報科学領域で光を分けたり、うまく操ったりと新しいイメージング技術を研究をしていました.
詳細な自己紹介はこちら
https://mikamitetsuro365.github.io/
何か質問があればDMください.
3. NAISTの概要(読まなくていい)
奈良先端科学技術大学院大学(英語:Nara Institute of Science and Technology,通称:NAIST,ナイスト,ヌァイスト)と呼ばれる大学院です.学部がないため,大学生であれば学部卒業後,高専生であれば大学編入後,または専攻科卒業後に進学できる学術機関です.同じ大学院大学として北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)等があります.
"奈良県生駒市高山町"という自然豊かな場所にあります.近くには様々な研究所や国会図書館が立ち並ぶ"けいはんな学研都市"が存在します.近くにある学研北生駒駅からは大阪にも出ることができます.
私の入学した2018年から設置されている研究科の仕組みが変更され,今までにあった3つの研究科が1つの"先端科学技術研究科"と呼ばれる研究科に統合されました.その中に7つの教育プログラムが設定され,学びたい分野を柔軟に選ぶことができるようになったそうな.
文系理系問わず様々な分野出身の方や留学生の方が在籍しているのが特徴っぽさあります.特に在籍している留学生はとても多く,海外から短期間だけやってくる場合も多々あります.
動物もたくさんおり,可愛い猫やうさぎ,運が良ければ狸,ハクビシンにお目にかかれます.
4. 受験
行きたい研究室は決まっていたので,スプリングセミナーを利用して一度研究室を体験してみて,それから推薦で受験しました.
高専でやっていた研究とこれからやりたい研究についてプレゼンし,スムーズに合格を貰えたので拍子抜けした記憶があります.
一般受験のように数学の問題を解く必要はないですが,TOEICの点数は見られるので事前に受験しました.
5. 研究室配属
受験時に選択した研究室に配属されます.
推薦受験だと指定した研究室を入学直後に変更することはできないので注意しましょう.
一般受験だと受験時の研究室に仮配属という形になり,一定期間の間,様々な研究室を見学し,本配属の研究室を選ぶことができます.また,配属後も研究室を変更は効くとそうです.
仮配属期間中は様々な研究室が美味しいご飯を用意して待っていることが多いので巡ってみると楽しいです.
こういう分野で研究がしたいと意気込んで入学してくるのは良いと思いますが,研究室や配属されている学生,先生の雰囲気をよく見て最終的に判断した方が良いと思います.
2年間という短い修士生活の間には色々と悩んだりすることもあると思います.
そんな時に悩みを率直に話せる先輩や同期,信頼できる先生は居そうですか?(投げやりな問いかけ)
6. 私生活全般
6.1 住居
受験に合格した時の順位順で学生宿舎に入寮できるそうです.
私は学生宿舎に入寮する権利を得たので入寮しました.
私の入った部屋は,わりかし汚く,3日は掃除に費やしました.備え付けのマットレスは致命的で何かをこぼした跡がたくさんついていたので自費で買い替え寮に寄付しました.
学生宿舎に入寮したとはいえ,実家が車で20~30分の所にあったため,気分次第で実家に帰宅したり,寮に帰宅したりとハイブリット帰宅をしていました.このような使い方をしている人は意外と多いらしい....
学生宿舎の家賃は1万円ちょっとに光熱費等が少し足される感じです.
家賃の安さと汚さ・古さは等価交換なので我慢しましょう.
棟によっては毎週金曜日にイスラム教の方々が礼拝していたり,フランス人が集まってネトゲしてたりするので等によって謎の国際色が発生してます.
学生宿舎のインターネット回線は,2019年2月までは学生ボランティアによって学内の回線から寮へ引き込んでくる形で保守管理されていましたが,その後,民間事業者に委託されています.
お風呂は共有で,週2で清掃が実施されます.
お風呂は普通に綺麗だけど,時たま治安の悪い話を聞きました.
お風呂で排泄,放置はダメ絶対(大昔にあったらしく何棟か忘れたが注意書きが貼ってある).
6.2 食事
最初は学生宿舎で自炊をしていたのですが,如何せんキッチンが狭すぎて自炊するのがしんどい環境だったので,食堂や外食の利用をすることで落ち着きました.
食堂の食事の室は浮き沈みが激しいような気がしました.
特にチャーハンガチャを引いてみるのがお勧めです.
作り置きの炊飯器に入ったべチャリティの高いチャーハンか出来立てのパサリティの高いチャーハンが食べられるかは運次第.
学内のコンビニは24時間営業ではないので,とても不便です.
学校近くにある台湾料理屋の鑫鑫閣や富雄駅付近のラーメン激戦区,学園前方面にはErdalという超クォリティの高いパン屋さん,押熊方面にある河童ラーメン本舗(午前2時までやってる)なんかはおすすめです.
アホみたいに大食いしたいなら押熊方面にあるベビーフェイスで相撲レスラーサイズ,国境食堂のカツ丼(大)がおすすめです.
場所はGoogle Mapにまとめたので適当に見てください.なにか思い出したらまた追加します.
https://goo.gl/maps/orWvhvCaVq5FM6dY9
研究室の外には共用キッチンがあるので,研究室メンバーで飯を自炊するのも選択肢の一つです.QOLが高くなるのでおすすめです.
6.2 移動手段
中古で入手した車を使っていました.寮の駐車場は抽選で利用できるのですが,抽選漏れするほどの倍率はなく2年間利用することができました.万が一,抽選漏れしても学校の上の方にある駐車場の駐車券を発券してもらえるそうです.
寮の駐車場で駐車していていると,付近に生息する鳥達から"糞爆撃"されがちなので頻繁に車が糞まみれになりました(自分だけ?)
糞を落とすなら,それなりの運を寄越して欲しいですね.
何らかの移動手段がないと非常に生活しにくい場所に学校があるため,寮やその付近で住む人は移動手段を用意することをお勧めします.
6.3 健康面
学内で健康診断が年2回ほど開催されます.
みんな不健康になりがちっぽいです.
筆者は食生活に不安だったので大量のサプリ(タンパク質,必須アミノ酸が摂取できるEAA,ビタミン各種,鉄分等)を買って摂取してました.
ちなみに筆者は一年目で6kg体重が減っていました.
6.4 メンタル面
研究等で上手く行かないこと続きでモンニャリしたら早めの相談が一番!同期でも,先生でも,外部の誰かでもとりあえず話すことが大事です(当たり前).
風俗で本当に見知らぬ人に話を聞いてもらうのもオススメです(自分調べ).
わい氏「研究の進捗が芳しくないんですが...ここに問題があると思うんです」
嬢氏「はあ...」
7. 研究生活全般
7.1 研究室生活
M1のときは,課題に研究にてんてこ舞いで土日の出研や泊まりが常態化してました.
M2になってからは土日はなるべく休み,泊まり込みも抑えめにして,集中したいときは早朝に出研するなどメリハリを付けた研究生活を送りました.
7.2 研究室運営
筆者の所属した研究室では,売店係やイベント係,全体ミーティング調整係の3つの係が存在しました.
係を任されるのはM1で,上記の中から1つ選んで研究室運営に参加します.特に全体ミーティングの調整は責任重大.
筆者はその中で売店係をしていました.研究室の兵站維持みたいな役割で,24時間戦えるよう研究室メンバーの胃袋を支えます.
出資制となっており月2くらいで買い出しに出かけ,大量の飲料や食料を買って帰ります.
この売店係が研究生活において最大の気晴らしになったのは言うまでもありません.
7.3 研究の進め方
7.3.1 ミーティング
弊研究室では,グループミーティング,レギュラーミーティング,勉強会が存在します.
プレゼンスライドの内容は英語で作成することが基本で,発表は日本語で良いことになっています.
グループミーティングでは,研究テーマの種類別にグループ分けし,グループ毎に週1で進捗報告をします.
レギュラーミーティングは,研究室全体で集まり進捗を確認するミーティングで,大体月に1回程度は順番が回ってきます.
勉強会も同様に月1回程度は順番が回ってき,サーベイした論文の紹介やその他Tipsを紹介します.
その他に共同研究をしている人は別途ミーティングが発生します.
7.4 学内発表
修士論文発表会に向けて自分の研究の進捗を学内発表する必要があります.それがコロキアムBです.入学後6ヶ月前後のM1の時に1回目,1年6ヶ月前後のM2の時に2回目があります.決められた手順を守って発表題目や発表概要を公開して発表しなければ単位認定されない可能性があります.もちろん副査の方もおられます.
筆者の通っていた高専の専攻科でも同様のシステムで,2年間で4回の口頭発表と1回のポスター発表があったので,特に驚きはしませんでした.
7.4.1 コロキアムB 1回目
1回目の発表は研究に進捗があれば報告するのも良いですし,サーベイ論文を紹介してこれからやる研究について話しても良いという感じでした.入学6ヶ月後という事で,かなり穏やかな発表の雰囲気でした.
筆者は計測機材のトラブルで詰んでいた状況で発表したのですが,やんわりと終わりました.
7.4.2 コロキアムB 2回目
2回目の発表では,修士論文の執筆と発表が数ヶ月後に迫っているので,研究の進捗だけでなく落とし所などを含めて,しっかりと発表しなければ副査の先生から愛のある厳しい指摘をいただきます.
M2になってから研究テーマを変更しており,あと数ヶ月で形にせねばと気持ちが引き締まりました.
7.4.3 修士論文発表会
副査の先生にもよると思いますが,筆者の場合はかなり穏やかな雰囲気でした.
特に,コロキアムBの2回目では穏やかな雰囲気の中で厳しい指摘をいただいたので,修士論文発表会も辛い展開になるんじゃないかと思っていたのですが...蓋を開けてみると「分かりやすかった」と言っていただき,笑顔で様々なアドバイスを頂いて終了しました.
7.5 学外発表
研究では上手く行かないことが続いたり(M1の時の計測機材をただただ恨む),M1とM2でテーマ変更したため右往左往して,かなり低空飛行感あったのですが,最終的には査読なしと査読ありで2つの学会に出せました.
他には先生のMaker Faire出展のお手伝いやその他の展示イベントで代理でプレゼンするなどしてとても有意義でした.
こういうときに,事務の人と仲良く慣れるのでなんか楽しかったです.
事務の人「研究のどうなの?」
わい氏「詰まってます」
事務の人「頑張るしかないで」
わい氏「(わかりみが激しい)」
みたいなやりとりがあったり,頑張る些細なきっかけになりました.
7.6 授業
筆者が入学したときは,ちょうど学校全体のカリキュラムが変わる節目の年だったため,学校としても手探り状態だったらしく,授業は過密スケジュールが組まれていました.
つまり,2~3日に1回同じ授業が回ってきて,その間に課題が出ていればこなして提出するみたいな感じです.
履修が始まったと思えば2~3週間後には,単位取得の可否を決めるレポート提出や試験があり,とても慌ただしかったです.
特にPBLと呼ばれるプロジェクト型実習は大変で,約1ヶ月程度でトップカンファレンスの論文を選択し,ポスター発表や追実装,実験ののち結果を報告しなければいけませんでした.
PBL期間中にも容赦なく他の授業の課題や試験,研究やミーティングがあったので常にヤバイという感じでした.
また,皆さんが忘れがちの授業といえばコロキアムAです.
コロキアムBとは異なり外部からやってくる研究者の研究紹介を聞く授業なのですが,2年間で最低10回は聴講する必要があります.
不定期開催なので常にスケジュールを確認しておかないと聴講し忘れてしまい,修了間際になって聴講回数が足りてないなんてことになると大変です(修了できません).
聴講に対してミニレポートも書く必要があり,適当すぎると出席が認められない可能性があるのでしっかり聞きましょう.
7.7 その他
7.7.1 オープンキャンパス
オープンキャンパスは学生が主体となって,見学に来られた学生さんに対して研究室を案内したり,研究内容を説明したりします.
筆者は高専出身なので現役の高専生が来られるとお話していて楽しい気持ちになりました.
7.7.2 サマーセミナー
サマーセミナーと呼ばれる大学生が2日間,研究体験をしにくるイベントがあります.
先生方にメンターを頼まれ課題作成(こういうのやってもらった:Estimation of Wetness and Color From A Single Multispectral Image - IEEE Journals & Magazine)や2日間の面倒をみることになりました.
ただし,先生方はサマーセミナー期間中は学会に行かれており,孤立無援という感じでした(非常に投げやりな感じ).
非常に良い経験になったと思うのですが...学生が課題考えるの?と疑問符が頭から離れなかったのですが先生方が忙しかったのでしょうがなさそう.
お賃金は...ありましたが...虚無
7.7.3 NAISTサイエンス塾の手伝い
子供たちに科学の楽しさを体験してもらうイベントです.
助教の先生が講師を務めた回があったのでお手伝いで参加しました.
高専の時にも,こういうイベントのお手伝いをたまにした経験があり,またやってみると子供に何かを教えるのはやっぱり楽しいなという気持ちになりました.
癒やしのイベントでした.
7.7.4 留学生のチューター
留学生が短期間だけインターンとして滞在する機会が多く,その都度,研究室でチューターが学生の中から選ばれます.
私もチューターになりましたが,来訪時の送り迎えや市役所へ連れていき各種手続きをする等,非常に疲れる仕事でした.
1回だけ体験したらもう結構という感じです.
7.7.5 TA
先生の授業のサポートをする学生アルバイトです.
所属している研究室の先生が授業を受け持つと声をかけられてTAになります.
授業資料作成のお手伝いをしました.
地味に大変でした.
7.7.6 研究合宿
みんなでやまごもり.とてもさむかった.
7.7.7 研究室イベント
研究室旅行や忘年会が研究室公式イベントとして存在します.
これらのイベントは毎年M1のイベント係が企画することになります.
ここらへんは高専ではなかったので新鮮でしたね.
7.7.8 貸与PCについて
情報科学領域では各人に学校からMac book airを貸与されます.
貸与されるといっても毎年使いまわされているものですし、airなのでスペック的にも物足りなさを感じました.といっても弊研究室では研究室サーバーにPythonによる開発環境が用意されてたのでairでも問題なさそうでした.
ただし、学外に持ち出すには許可が必要だったりと使いにくそうな印象を受けました.
実際、筆者の場合は2年間で数回しか使わず、自前のPCを用意していました.
自前のものを用意した方が気持ち的に楽な気がしました(?)
8. 就活関連
8.1 インターン
お誘いがあったので,1社だけ行きました.開発インターンという感じです.
研究インターンにも行きたかったのですが,テーマ設定の折り合いが合わずにキャンセルという運びになりました(悲しい).
研究インターンは外部で公に募集されているものではなく,学内に募集が来ているものの中から選び,就活支援室の先生を中継してやり取りしました.
ここぞという時に頼りになる就活支援室,繁忙期は予約が取れなくなるので早め早めに予約すべし.
8.2 逆求人イベント
2回参加しました.楽しいイベントです.
高専時代に色々挑戦しておいて良かったと心から思いました.
8.3 就活本体
M1の時に爆速で終わったので特に苦労はしなかった.
9. おまけ
9.1 NAIST定点観測部(非公式)
誰がやり始めたんだろう.夜中でもほとんど全棟の電気がついているので夜景映えするので気晴らしに撮影すると楽しいです.
9.2 3Dプリンタ
研究で光学部品や装置を組み上げるための治具を作るためによく使いました.捗りすぎて,とてもありがたい設備です.
9.3 競技プログラミング
詳しくはこちらに書きました... 大学院生活と競技プログラミング - 平凡な元高専生の雑記帳
研究が忙しいときほど精進が捗ってしまう現象に陥りました.たぶん,一年以内に様々なコンテストの問題を850問くらいは解きました.
https://github.com/MikamiTetsuro365/Atcoder
修了が確定したあたりからキレがなくなってきてレートが下がりはじめました(頭の退化を感じる)
研究で忙しいときほど競技プログラミングしよう!!!!
9.4 TOEIC
学校としては卒業までに650点以上は取ってほしいそうです.
点数が足りない人の中で,選ばれた人が3日間にTOEIC漬けにされる「TOEIC対策講座」を受講を促されます.
その3日間のおかげで,650点を超えることができました.
英語の苦手な元高専生としては夢のような出来事ですね.
9.5 バーベキュー
学校がバーベキューの網やコンロ等を貸し出しているので学内でバーベキューができます.
借りたものは洗って返す必要があるので,網に関しては百均で買って使い終わったら捨てるとめんどくさくないし衛生的にも良いです.
9.6 謎団体
留学生が中心となったマーシャルアーツ(兼サーカス)やカンフーサークルがあるそうです.活動実態はあまり詳しく知りません.
9.7 保健管理センター
体調不良の際は,学内の保健管理センターに行くと診察してもらえ,薬をもらうことができます.
筆者は一時期巻爪で足の親指が膿んでしまい,整形外科に行く暇がなかったため受診し,抗生物質とロキソニン貰いました.
また,無限に喉に痛みが走るので受診したら喉ちんこに口内炎ができており塗り薬を貰いました.
花粉症の方は花粉症の薬も貰えるそうです.
保健管理センターのお姉さんのテンションが高めなので相談しやすくて良かったです.
10. まとめ
大学院生活は,とても大変でしたがそれなりに有意義に過ごすことができたんじゃないでしょうか.
高専からの大学院としてNAISTを選択するのは非常にコスパが良く入学,修了できてよかったと思いました.
修了まで同期や先生方をはじめ様々な人にお世話になったので,1人の力だけでは生き抜けなかっただろうなとしみじみと実感します.
また,研究面や私生活面まで赤裸々に話せる良い同期,尊敬できる先輩・先生,愉快な後輩に出会えたことは一生モノの人脈だと思います.
研究生活においては共同研究先とのミーティングや見学,そして,研究への直結の有無に関わらず様々な光学機材を見たり触ったりして,これからの人生の中で得難い経験をいくつもすることができました.
本当にありがとうございました!